山下内科の山下です。今回は「ウォーキングのすすめ」です。
この度、当院では、便秘治療、特に出口の便秘(直腸・肛門)に着目した新しい治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。この治療法により、副作用なく治療が進められ、便秘は改善していきます。
しかし、注意しなければいけないことは、便秘というのはは出口の便秘を治しつつ、良い便をつくる生活習慣の改善で良くなっていくということです。良い便をつくる生活習慣とは食事・運動・睡眠・ストレスなどの改善のことです。便秘解消には総合戦略で行く必要があるのです。それでは、運動のすすめについてです。
ウォーキングの効果は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防や治療がありますが、腸内環境を改善する効果もあり、便秘治療にはかかせません。まず、低強度の運動は便の腸内通過時間を短縮させます。又、運動によって腸内の善玉菌の割合が増え、腸内細菌の多様性が増大します。酪酸酸性菌や乳酸菌の産生を増やし、腸内環境をどんどん改善してくれるのです。このように、腸内環境を改善しようと食事だけいくら改善しても運動を取り入れないと十分な便通の改善は得られないのです。
しかし、長時間の持久運動は、腸の血流を減少させ、腸に毒性をもたらす結果になることがあるので、長時間の運動のやり過ぎは腸の健康にとって望ましいことではないことに注意してください。
又、運動は善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らし動脈硬化の予防をします。そして、筋肉や骨を丈夫にして寝たきりの予防、心身のリフレッシュで心身症予防や認知症防止効果があります。その他、更年期障害の改善、不眠解消など様々な効果があります。
1日6000~8000歩、30分~50分位のウォーキングが有効であるという統計がでています。是非、車をやめたり、通勤途中の一駅分を歩いたりなどの工夫をして歩行距離を延ばしてください。
当院では出口の便秘に着目した新しい便秘治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。