山下内科の山下です。今回は「うすら便意でトイレに行く」です。
この度、当院では、便秘治療、特に出口の便秘(直腸・肛門)に着目した新しい治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。この治療法により、副作用なく治療が進められ、便秘は改善していきます。
便秘を改善するためには、トイレの入り方、排便しやすい所作、お尻の拭き方などの注意点があります。実は「大人のトイレ教室」が必要なんです。
今回は便秘に悩んでいる方に是非知っていただきたい、排便のポイントについてお伝えします。大事なポイントは以下の3つになります。
1.便感知力 肛門内の便の有無を感じる力です。肛門付近に便を溜めることに慣れてしまうと肛門の感覚がマヒして、どんどん鈍感になってしまいます。
2.共腸力 便を感知して腸の蠕動運動が起こって便を押し出そうとするはたらきを起こす力です。スッキリ排便できる人は、便を感知したら便意が起こり、腸の蠕動運動が起こって、腸が便を押し出そうとしてくれます。
3.排出力 便が下りてきて肛門が弛緩する「排便反射」を利用して、無理なく排便する力です。
この3つの力のうち、私たちが意識してコントロールできるのは排出力だけです。「排便反射」は長時間続くわけではなく、便意が起こった時に排便しないと、出残り便となり、トイレを我慢して共腸力が低下します。このような状態が続くと便感知力も衰え、反対にためられる出残り便の量がどんどん多くなり、出口の便秘がひどくなってしまうのです。
うすら便意(軽い便意)を感じたらトイレに駆け込みましょう。もう少し便意が強くなるまでと我慢していると、トイレに行っても出なくなることが多くなります。便意がきたら昼でも夜でも職場でも我慢をしないで、すぐトイレに行く習慣をつけて、出残り便をためない習慣を身につけましょう。
当院では出口の便秘に着目した新しい便秘治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。