山下内科の山下です。今回は「グルテンフリー・カゼインフリー」です。
この度、当院では、便秘治療、特に出口の便秘(直腸・肛門)に着目した新しい治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。この治療法により、副作用なく治療が進められ、便秘は改善していきます。
しかし、注意しなければいけないことは、便秘というのはは出口の便秘を治しつつ、良い便をつくる生活習慣の改善で良くなっていくということです。良い便をつくる生活習慣とは食事・運動・睡眠・ストレスなどの改善のことです。便秘解消には総合戦略で行く必要があるのです。それでは、食事の改善についてです。
腸内環境を良くするためには、体に良いものを摂取するより、まずは体に悪いものを抜くことが大切です。体に悪いもので抜いてほしいものの代表に、小麦製品と乳製品があります。小麦製品を抜くことをグルテンフリー、乳製品を抜くことをカゼインフリーと言います。グルテンは小麦の腸で消化しにくいたんぱく質を、カゼインは乳製品の不消化なたんぱく質を表します。グルテンもカゼインも腸の粘膜に微小な穴をあけてしまい、本来、体の中に入れてはいけない不消化なたんぱく質や、毒素、細菌などを入れてしまい、体に悪影響を与え、さまざまな症状を来たしてしまいます。腸に炎症を来たして必要な栄養素の吸収を妨げます。このことをリーキーガット症候群(腸もれ症候群)と言います。
小麦製品には、パンやパスタ・うどん・ラーメン・ひやむぎなどの麺類、お好み焼き、ピザ、ケーキ類などがあります。乳製品としては牛乳、チーズ、バター、ヨーグルトなどがあります。
かなり食べるものに制限がありますが、日本の場合は和食がありやりやすいと思います。食べれるものに、お米のごはん、魚、肉、野菜、豆類、きのこ類、果物、海産物などがあります。
グルテンフリー・カゼインフリーをやってみると、腸内環境が改善されて、頭痛や肩こりが良くなったり、お肌の調子が良くなったり、体が軽くなったり、便通が改善することがあり、びっくりされる方が大勢います。長く続けると、やせてきたり、花粉症や片頭痛がよくなったり、消化器症状が改善したりします。
又、小麦や乳製品の代替品として、米粉のパンや麺類、えんどう豆のヌードル、豆乳や豆乳ヨーグルト、グルテンフリーのケーキ、十割そばなどがあります。探せばグルテンフリーのお店や、スーパーでの取り扱いや、ネット通販でも色々と買うことができます。
欧米ではグルテンフリーは良く普及していて、美しくダイエットできたり、運動のパフォーマンスが上がるという理由で、セレブや女優やスポーツ選手の間ではひそかに流行っています。
当院では出口の便秘に着目した新しい便秘治療法(ある座薬を使用)を提供することができます。